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障害を受容すること

C学園にいたころが一番療育オタクだったかもしれない。とにかくあらゆる本を読み、あらゆる方法を試してみた。もちろん「行動療法」も。わざわざ大阪の先生が名古屋にセッションにやってくるというので大枚払ってみてもらったこともある。そこで初歩的な課題(弁別やマッチング)を教えてもらい、できたらほめるという基本を覚えた。ポーテージプログラム、公文の絵カードや磁石盤などの教具、それからニフティの障害児教育フォーラムの「自閉症児教育」の会議室を毎日のぞいて勉強した。

ちょび2歳半のお正月。私はこの障害児教育フォーラムに一つの文章をアップした。「告白」とタイトルをつけたこの文章は本当に本当に心の底からの私の叫びだった。当時、療育とは?自閉とは?ばかり考えていた私は、まったく足元にすがるちょびが見えていなかったのだ。完全な本末転倒。森を見て木を見ず。本を読み、ネットを駆けずり回り、ぐずるちょびにイラつき邪魔にしていた毎日。本当に何やってたのかな…?

とにかくその「告白」にはちょびがかわいいと思えないこと。なんでこんな子が生まれちゃったんだろうという嘆き。なんでみんなそういう子を誇りに思って育てられるの?という素朴な疑問をストレートにぶつけた。ネット上の匿名性がそうさせたのだと思う。ダンナや周りのお母さん友達にもぜったいそんなことは言えなかったから。でもその「告白」に実にたくさんのお返事をもらった。みんな「わたしだってそうだったよ」「今でもたまにそう思う」「私なんかもっとひどかった」「がんばってるね」「ちょっと休んでぼちぼち行こうよ」「一人ぼっちじゃないよ」と励ましてくれた。その中でもダダ母さんの長文は忘れられない。「私は皆さんと違ってあなたをなぐさめる言葉を持ちません」という書き出しで始まるその文章は、淡々と、そして冷静に今なすべきことを教えてくれた。「一歩引いて育てましょう。ちょびくんはあなたとは別の人格なのだから。勉強を教えるときには家庭教師に、道を歩くときはみどりのおばさんに、病気の時には看護婦さんになればいいのです。いつでも母親でいようとするとつらいのです」そんな内容だった。

それからしばらくして「我々の存在を嘆くな」という自閉症の青年の書いた文章を読んだ。
http://member.nifty.ne.jp/unifedaut/dontmourn.htm
「あなたの待ち望んでいた子どもは生まれてこなかったのだ。まずその喪の作業から始めなさい。思う存分泣けばいい。そして気がすんだら足元にいる自閉症の子をみてほしい。この子は望んだ子ではなかったが、縁があってここにいるのだ。あなたに育てられないはずはない。ぜひ力になってやってほしい」という内容だった。私はまさに「告白」を書くことによって「喪の作業」をしたのだった。そして私はちょびをありのままで受け入れる準備がやっとできたのだった。

ちなみに、今はちょびのことがかわいくてしかたがない。

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めめのつぶやき(日記)」カテゴリの記事

コメント

めめさん、はじめまして。
私は昔自分が障害者だったこともあり、今はその時の経験を活かした何かをしたいと思っています。
でも正直にいうと、もし自分の子供がそうだったら?と思うと、とても育てる勇気はありません。
自分が経験した苦労や心の痛みなど、やはり相当なものでしたから。
でも、いつも未来を信じて何も言わずに私を守り、育ててくれた母にはすごく感謝しています。
きっとちょびちゃんも、心の中では強く強く感じていると思う。

私は現在旅行の仕事をしてます。
どんな障害を持った人でも、少しでも楽しんで頂ける機会を提供したい、そのための仕事をしたいと思っています。
(なかなか実践できてないのですが…)
今はめめさんに余裕がないかもしれませんが、もし何か私にできることがあったら、遠慮なく仰って下さいネ。旅行のことだけじゃなく。
愚痴位はいつでも聴いてあげられると思いますよ。
誰かに言えばすっきりするってこと、あるし。

めめさん

身にしみます。
障害の受容とことばはカンタンに言えるけど、難しい。
それに、受容は何回も何回も繰り返すスパイラル(らせん)
みたいなものですね。
最近特にそう思います。

めめさんや私のような親は、「がんばっている」とか「エライ」とか
言われがちだけど、そうじゃないんだよな、
「こうしたい気持ち」がこうさせているんだけどな、と
思います。

この子のことをもっとよく知りたい、
もっと仲良くなりたい、
と思う気持ちが自然に湧き出てくる状態が、
親としての障害の受容なのかな、と思います。

話してくださって、ありがとうございました。

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