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身近なスペクトラムの人たち

自閉症スペクトラムというのは、最重度の知的障害を合併した言葉のない人から、障害と呼べないような軽い自閉的傾向を持つ人(本人がなんら困っていない)まで、富士山のように広い裾野を持つ症候群のことである。富士山がどこから始まるのかがはっきりしていないのと同じく、どこまでを「普通」とし、どこからを「障害」と名づけるかは、はっきりと区切りがあるわけではない。表面的には大学の教鞭をとるような人がいたり、重い行動障害があって社会生活さえままならない人がいたりと、その状態像はさまざまだが、根っこの特徴は共通している。社会性の問題、コミュニケーションの問題、想像力(こだわり)の問題の三点だ。

検査薬があってはっきりと「自閉症」と結果が出るわけではないだけに、診断するのも、理解するのも難しい障害なのだ。

「自閉症」と聞くと「身近に見たことがない」「うちの学校にはいない」と思われるだろうが、おっとどっこい。自閉症スペクトラムとしてとらえるならば、100人に一人の割合でいることになる。

見た目でわからないので「障害」だなんて夢にも思わないが(実際誰も困っていないのなら、障害とは呼ばない)どうも付き合いにくいなぁ、なんか会話がかみ合わない、ちょっと変わっている、一つのことにとことんこだわって他に興味がいかない、なんて場合、ひょっとしたらそういう特徴を持った人なのかもしれない。そういう人は誰でも今までの人生を振り返ってみると、一人や二人は思い当たるのではないだろうか。

アスペエルデの会の親向けセミナーで、いつも講師のT先生が言うのは「○カナ君」の話だ。あの発声の仕方(自閉圏の人は声の出し方が独特な場合が多い)、あの魚を語るときのうれしそうな顔、魚以外の話には決して食いついてこないそのこだわりっぷり。明らかにスペクトラムの何合目かには入るはずなのだが、本人が全く困っていないし、なによりそれで食べていけているわけだから、障害とは呼ばない。テレビチャンピョンの「○○通大会」に出ている人たちは、かなりの高確率でスペクトラムに入るのではないかと思う。

それから主治医の杉様に聞いたのでは、ノーベル賞のT中さん。あの無邪気さ、屈託のなさ、そして好きなことにこだわってノーベル賞まで取ってしまう、まさにスペクトラムのいいところを集大成したような人だ。杉様は「おそらく1合目あたり」と言っていたが(笑)、「うまく育てればああいういい味の人になるといういい例ですね。目指せ!T中さん!」とはげまして(?)くれた。

一時ブームになった「ミスタービーン」はアスペルガー症候群(言葉の障害のない自閉症)の典型だとも言われる。それから最近では「エンタの神様」なんかに出てくる「ドランクドラゴン」というコンビのコントは、あきらかにアスペネタだ。私たちが見ると「こういうの、いるいる!」とおもしろいわけだが、逆に言うと当事者の方たちは「なんでみんな笑うの?」になる。(ちなみにちょびはドランクドラゴンにはさほど反応せず、ギター侍の大ファンで、ビデオで何度も見てネタをきっちり覚えてしまった…切腹!)

うちのちょびも、本当に律儀で、言葉をそのまま受け取る。きれいにハゲているうちのおじいちゃんが「ちょびは髪の毛が多いねぇ。じいちゃんにちょっとおくれよ」と言ったら、「だめ~!髪の毛はあげられない~!」とパニックになったそうだ。お兄ちゃんのるるが、面白半分に「そんなことしたらバブ(赤ちゃん)になっちゃうよ!ちっちゃくなっちゃうよ!ふぁふぁふぁ~~ん(小さくなる音)」と言おうものなら「いやだ~!ちょびは大きくなってネクタイをつけるんだから~!」と大パニックだ。もうちょびをからかうんじゃありません、と何度口をすっぱくしてもこのアニキは!

こういう身近にいるスペクトラムな人たちを決して馬鹿にしたり、からかったり、陰で笑ったりしないでほしい。「変なヤツ」ではなく、そういう価値観を持っている文化の人なのだ。無理やり「こちらの文化」を押し付けるのは失礼というものである。あちらの文化にはいいところがたくさんあるんだよ。お互い尊重しあおうよ!

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めめのつぶやき(日記)」カテゴリの記事

コメント

>Rosamondeさま
Tomoko先生の掲示板でお見かけしました!ご結婚おめでとうございます。遊びに来てくださってうれしいです。

本当に「普通」ってなに?とちょびを授かってから思うこと多いです。単に「多数派」「少数派」なだけで…。

私にも成人当事者の知り合いが何人かおりますが、ちょびの「?」な部分をよく解説していただいたりして助かっているんです。やっぱり同じニオイがするとわかってしまうようですね。私はどうしてもちょびのことが理解できない時もあり、そんなときはやっぱり同じ脳みそになって同じ気持ちになってみたい、と思ったりします。まだまだ修行半ばでございます。

ブログ、読ませていただきました。また遊びに行きますね。今後ともどうぞよろしくお願いします。

めめさま、初めまして。
私は関西に住む成人自閉圏診断済女性です(診断書上では『自閉症スペクトラム』です)。

私も「普通」って一体何でしょう~と思いたくなることがよくあります。

自閉圏の人を見てたら『とっても私は“普通”なのだ』と言うことなのです。自閉圏の人間の中では私はとっても普通なのだと言う感じになりました。27年目にして私は疲れない人たちの存在があったのだと嬉しくなりました。

実はブログを作っています。気分転換のつもりでブログを読んでくれたら嬉しいな(^^♪。

コメント欄があるけど、メールアドレスを明記する欄がないので、メールアドレスを書く場合はコメント欄で書いてくださいね。

と言うことで、よろしくお願いします。

さえすけ父さま

「差別」と「特性を考慮したかかわり」って、むずかしいですね。特別視されることを望んで園でカミングアウトしたのではないはずですが、結果的に「ちょびくんは特別」になってしまってはいないだろうか?と自問自答の今日この頃…。子供たちはご~く自然に「ちょびくんはこういう子♪」と見てくれていますが、「ちょびくんには、やさしくね」というのも見え隠れ。

障害があろうがあるまいが、ダメなことはダメ。それを「だって障害だからしょうがない」と許してしまうと「差別」なのかも、と思います。

ああ、むずかしい、論点がずれたかも…。

めめさん こんにちは
さえすけ父です。

「普通」ってなんでしょうね。みんなどこかしら苦手なことがあるもんです。私も苦手なところをふまえてどう行動していくか考えながら生きています(なかなかうまくいきませんが^^)

 多くの人に、『特別なことではないんだ』ということを体験としてもってもらうことができたらいいなぁと思います。

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