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「自閉っ子、こういう風にできてます!」

おもしろい本を読んだ。私の大好きなニキ・リンコさん(自閉症者の翻訳家)と藤家寛子さん(自閉症者の作家)の対談本だ。

発売前にどこかでこの本の宣伝を見て、「これは買い!」と予約までして手に入れ、届いたその日に全部読んでしまった。とにかくおもしろい。

以前からニキ・リンコさんの大ファンでそのHP
http://homepage3.nifty.com/unifedaut/
もなめるように読んでいる私だが、私は単に「自閉症の息子を持つ母」として「同じ障害を持ちながら翻訳界で大成功している人」だからファンなのではなく、その文章のおもしろさにハマっているのだ。たとえばリンコさんが自閉症者じゃなくても、きっと私は彼女のファンだろう。

「自閉症は身体障害」とまで言い切るほど、その身体機能は私たち定型発達の人間とは違っている。雨が当たると痛い、風が当たると毛穴が痛い、コタツ布団の中の自分の足は存在しなくなる(見えないものは存在しない)、すべてをマニュアル操作しないと日常の動作や身体の調節がうまくいかない……だから、毎日がとっても疲れる。

ちょびを見ていて本当に思う。私たちが当たり前に、自然に、流れるように日々こなしている動作が、ちょびにはいちいち立ち止まって考えないとできないらしいのだ。

ちょびは偏食はないのだが、アツいものや辛いものが極端にニガテで、ほんのりあったかいご飯でも口に入れて「およよよ~~~~っ」と大騒ぎする。何をオーバーな!と思うが、ちょびの口の中の感覚は私たちにはわからないほどすごいことになっているのだろう。炭酸のジュースも飛び上がって痛がる。そのわりには氷がだいすきで、寒い時期でも冷凍庫から出してきては「こりっこりっ」とかじっている…。過敏と過鈍が混在しているのだ。

それからリンコさんの「クラスメートは教室の備品だと思っていた」という有名な一節。自分が教室にいるときには必ずそこにいるクラスメート。まさかこの子達にも自分と同じようにおうちや家族がいるなんて!本当に自分の見えないものは存在しないのだ。

ちょびも保育園の先生は保育園に住んでいると思っていた。年少で園に入ったとき保育園のことを「せんせいのおうち」と呼んでいたものだ。先生に街中で会おうものなら、「だれ?」と聞くか、わからず無視するか…。お友達もそうで園では名前が呼べるのに、外で会うと「だれだっけ?」となる。

それから世の中のことはすべてシナリオになっていて、親はそのシナリオを読む人。だからとても従順に見えたけれど、「そう決まっているのだから、守らなくては」というハイパー律儀ゆえのこと。一度思い込んだらなかなか軌道修正できない「自閉は急に止まれない」など。

自閉症児・者にかかわる人、すべてに読んでもらいたい。自閉文化を理解するために大切なキーワードがたくさん詰まった宝箱のような本だ。

ちなみに対談相手の花風社の社長さんは、本当に自閉の扱いがうまいと感心した。あんな風にこの世界の森羅万象をちょびに説明してあげたら、ずいぶん生きやすくなるだろうな、と思う。

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本の紹介」カテゴリの記事

コメント

>GS君さま

コメントありがとうございます。行政関係者の方が講演会などで薦めてくださると、影響力ありますよね~。ぜひぜひもっと広めてください。

リンコさんの訳した「青年このアスペルガー症候群~仲間たちへ、まわりの人へ」byルーク・ジャクソン(スペクトラム出版社)もおもしろかったですが、やっぱり「自閉っ子…」が異文化のガイドブックとしてダントツです。

自分のお子さんが自閉症=アスペルガーと診断されて落ち込んでいる時期の親御さんでも、きっと笑って読むことができると思います。なんか大変そうだけど、本人と周りが理解さえすれば、それなりに幸せに生きていけそうって思えますよね。

 行政関係者です。
「自閉っ子、こういう風にできています!」私にとっても超マイブームです。

 これだけ明るく楽しく、自閉感覚を語ってくれる本はなかなかない!!
 支援者や親御さん達必読の書と思います。これを読んだら自閉症の人に明るく笑顔で接することができるようなる!!

 挨拶やら講演やらで話す機会があるごとに、この本を勧めています。
 親御さんの中には
「アスペの人の手記は、胸が痛くなってしまって読めない」
と言う方もいらっしゃいますが、この本なら絶対に読めます。しかも爆笑しちゃって、不謹慎と思っちゃうくらい笑えちゃいます。

 ちなみに、障害関係の本をイベントで販売している「ネット96」は、滋賀のアメニティフォーラムで「店長お奨め」のマークを付けて売っていました。勿論、2日目で完売!!

 この本に喜んでいるHPを見付けて、思わず書き込みしてしまいました!! 

自閉圏文化ドップリの自閉圏本人のRosamondeです。

わたくしも早速、ゲット。

読んでみたら大笑い(大爆笑)。

だあって、自分のことが書かれているからよ。

前々から自分の体の調子が悪いと自分の体の“部品”がなくなっていたり&飛んでいたり&消えていたりしてました。リズムジェネレーション(自分の生態リズムのこと)もおかしくなって。頭の中がなくなっていることもあり、ソウル・ガソリン(自分の調子を整えるモノ。たとえば、自分の好きな曲を繰り返し聴くことなど)を注入しないと意識が飛んでしまうほどの状態になってしまいます。

ダーリンにその状態(自分の部品がなくなった状態)を話すと彼は非自閉圏の人だなと思いました。自閉圏文化のことを多少わかっていると思ったら、ビックリ。すでに文化摩擦(?)を起こしかけで、冷戦状態スレスレに模様でした。

彼の答えは「(私の)過去にとらわれすぎ」の一言だけ。思わず、ブチまけたくなったほど。自閉圏と非自閉圏の結婚って国際結婚というよりも別の惑星結婚と言った方がいいかもしれません。

余談だが、すでに文化摩擦勃発。

今日の朝、初めてダーリンのお弁当作りました。
わたくし流のルールでしてました。
わたくし流のルールとは『大きい箱の方がご飯で、少し小さい箱がおかず』なんだけど、ダーリンの場合はおかずが多くて、ご飯はおかずより少なめと言うことがわかりました。
それ(おかずを大きな箱で、ご飯を少し小さい箱で)を早く言え~(~_~)と心の中でブチまけてたわ。

今日、初弁当を作ると言うことを言っていたのに、事前に説明をしないと言うことは、Rosa流でやってもいいよと言う合図なのよと言うことをご存知ではなかったらしい。

私は『目に見えない言語はわからないのよ~!』と言うことをお忘れになってたらしい<ダーリン>。

見事に失敗しちゃいましたわ。ダーリンからは怒られなかったのがよかったけど。こう言うルールは早く言いましょうね。今後失敗しないためにも、ダーリンよ(^^♪。

本当に自閉圏文化って奥が深いですわ。

ダーリンに読まさせたろうと。

>こだるまさん
はい、今日私、ニキリンコさんの講演会、行ってまいりました。急な用事のキャンセルで急遽上京決定!相変わらず思い込んだら…の女です。

こだるまさん、ハヤカワ文庫のお話された方?あれ、私も読んでみたくなりました。さがして読んでみます。リンコさんの感想文も楽しみにしています。

はじめまして。いきなりすみません。AS当事者の一人です。
ニキさんの講演会楽しみにしてたはずなのに、寝坊した挙句に電車乗り間違えて大遅刻したオオタワケです(不注意傾向があるからなのか、単に私がアホなのか)。参加された方は、質疑応答の時間に最初に手を挙げてバカな質問したアホといえば、分るかも知れません。
それなもんで、帰宅してから本を一気に読みました。納得・共感する部分、「へー、そうなんだ」と驚いた部分、自分で試してみようと思った箇所(藤家さんの体取り戻し用マニュアル)等、どこをとっても面白い、当事者の人全員に読んで欲しい本だと思いました。話をろくに聴けなかったのは残念でしたが、この本に出合えたのは幸せでした。本当にお薦めです。

>和パパさん

そうなんですよ、ニキ・リンコさんの講演会、東京ですよね。何にもない日なら絶対行くのに、その日は朝からちょびのポーテージの先生が来る日です。2ヶ月に一度なので大切な日だし。ああ、くやしい。

私のかわりに、和パパさん、エキゾチックペットの飼い方学んできてくださいませ。

http://wapapa.cocolog-nifty.com/wapapa/2004/11/post_21.html

11月28日 講演会です
著作にサインをいただきに行こうと
思ってます

めめさん、ありがとうございます。わたしはそんなまとめられてないですけど・・・。

ちょびくんの「ごはん」のことや炭酸ジュースのことをきいても、「べつの感覚世界」に生きてるんだなあって思いますよ。どうしても「障害」っていうイメージで知らない自分みたいな人はとらえてしまいがちですが、「感覚の文化」みたいなほうが近いのかもしれないですねって思ったりします。

またいろいろたのしみに寄らせていただきます。

>kunieさま

私なんかよりずっとお上手に内容をまとめてくださって、ありがとうございます。kunieさんのブログを読むともっとよくわかりますよ~>みなさん。

こういう「おもしろい」ところからでも自閉症に興味を持っていただけると、親としてはとてもうれしく思います。本当に自閉の世界って…不思議でおもしろいんです~。

はじめまして。kunieといいます。
この記事で「自閉っ子、こういう風にできてます」のことを知って、即本屋に行きました。私は自閉症や、発達障害のことは全く門外漢な者なのですが、こんな感覚の世界にいる人たちだったなんて想像もしていませんでした。

触れるきっかけあたえていただいて感謝です。

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