2014年12月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 自己評価 | トップページ | お笑いブーム »

ニキ・リンコさんの講演会

28日の日曜日。大切な用事があったのだが、それが急にキャンセルになり、私は「それならば!」と急遽渋谷へ飛んだ。ニキ・リンコさんの対談本「自閉っ子、こういう風にできてます!」の出版記念講演会があったのだ。実家の両親に子供たちを預けて、新幹線に飛び乗って日帰りで渋谷まで行った価値の十分ある、実に楽しいお話だった。

私はちょびの障害がわかってから、かなり色々なサイトを訪れて熟読してきた。そのほとんどが自閉症の子をお持ちの私と同じ立場の親御さんのHPで、前向きに育児に取り組んでいる様子にとても励まされたものだ。でもいくら元気をもらったところで、しょせんやっぱりスポ根のノリで「私も、メゲずにがんばるわっ!(うるうる)」という感じだったと思う。

でも自閉っ子ご本人のニキ・リンコさんのHP
http://homepage3.nifty.com/unifedaut/
を見て「自閉症っておっもしろ~い(爆)」と心から思えるようになった。知らない世界をどんどんのぞくことができた。「ちょびも『スイートスポット』狭い人生だよな~」とか「ちょびも『視覚が実用的じゃない』ってすごくよくわかるな~」とか、興味しんしんで毎日のちょびを見ることができた。

そんな私の「自閉マニア」人生を切り開いてくれたのがニキ・リンコさんなのだから、どうして生リンコさんに会わずにいられようか。偶然とある掲示板でリンコさんが「ブラウンの電動歯ブラシの取説の歯磨き手順書イラストがとてもよかったのに無くしてしまった、持っている人いませんか~?」と書き込んでいた。うちにたまたまあったのでお渡しする約束もしていたのだ。

リンコさんはマスコットのワニのぬいぐるみを抱いて壇上に登場。本の挿絵のねずみちゃんにそっくりなキュートな女性だ。体のわりに白くてぷっくりぽちゃぽちゃした手を見て、「あっ、まぎれもなくちょびと同じ『不器用そうな手』だ!」と失礼ながら親近感でいっぱいの私。

ご自分をワニやハリネズミなどの「飼い方のよくわからないエキゾチックペット」に例え、マイナーなために専用マニュアルや専用グッズはマーケットに出回っていないけど、知恵を働かせれば他のもので十分代用できること(コバンザメ消費)を、さまざまな私物を持ち込んで説明してくださった。

肢体不自由や老人用の介護グッズはもちろんのこと、トラベルグッズなどが、自閉っ子の強すぎる刺激に満ちた生活を少しでも楽にするためにけっこう利用できる。おはしは使えるけれど、一生懸命使っていると味がわからなくなる。だからラクに食べられる介護用のスプーンでおいしく食べよう、重い荷物も一時的には「持ち上がる」けれど、家まで「持って運べる」とは限らない。だから杖がわりにもなるキャスター付きのかばんにしよう。ハンドバッグが揺れるリズムに惑わされてうまく歩けなくなるから、引ったくり防止用のバッグを体に密着させよう。などなど…。

「老人介護用」と書いてあるからといって自閉っ子が使っちゃいけないはずがない!でも「朝まで熟睡」と書いてあるからといって、夜用ナプキンをあてれば睡眠障害がよくなるわけじゃないのはわからなかったりして(大爆)。

講演会も対談本でもそうだが、リンコさんは「関西人なのでどうしても笑いを取ってしまう」のだそうだ。そのわりに関西弁が全く出ない。関西人は世界中どこへいっても絶対関西弁しか話さない人たちだと思っていたので、とても驚いた。リンコさんは「NHKで日本語覚えちゃったから…」とおっしゃっていたので、なるほどと納得。うちのちょびも名古屋弁出ませんね。自閉っ子って妙に美しい日本語を話す人、多い。自然にあふれ出る自分の言葉なのではなく、どこかで聞きかじったことの集大成ということなのだろうか。

感覚が間違って入ってくる(痛みを感じると視覚的に色が見えるとか、キンキン声を聞くと額に痛みが走るとか)ので言葉と実体験との結びつきがズレることがある。形容詞は主観的(きれい、くさい、痛い)なものと客観的(白い、丸い)なものがあるが、教えてくれた大人の主観を鵜呑みにして言葉を使ってしまうので、実感のない「言葉のつんのめり」になる。「身の置き所がない」「落ち着かない」「腑に落ちない」「いたたまれない」などの、自閉っ子が日常実感しやすい言葉を早く教えてくれたらよかったのに…。

なるほどなるほど、と頭がくらくらするほどうなづいて聞いていた私。

あんなにすらすらとよどみなくお話できるリンコさんも、ここまでくるのにあらゆる「代替手段」を使って「マニュアル操作」をしながら生き抜いてきたんだろうなぁ。そんな苦労をしながらも、ねじれてしまわないでとってもほんわかとやさしいキャラに育ったリンコさんは、どんな育てられ方をしたのかなぁ、お母様と一度お話がしてみたい、と正直思ってしまった(やっぱ親だわ私)。

自閉症は行動上の問題ばかりにスポットが当たって、身体感覚機能の障害が重いということは、なかなかわかってもらえない。脳の障害なんだから、そういう症状が出て当たり前なのにね。本人が「つらい」と言ったり、泣いたりして苦しんでいる時には、相当つらいんだ、ということを肝に銘じないといけない、と、大笑いしながらも気を引き締めて帰ってきためめでした。

リンコさん、「こんなに自閉を笑いものにして、不謹慎だって思われたらどうしようって心配していたんですよ~」なんておっしゃってましたが、ここにも自閉っ子を笑い飛ばして育てている親がおります。知ってもらってナンボ、笑ってナンボ、ってことで!


« 自己評価 | トップページ | お笑いブーム »

めめのつぶやき(日記)」カテゴリの記事

コメント

残念ですが、ハヤカワの彼ではありません。一番後ろの方にいまして、最初に質問したアホタレです。ハヤカワの彼もそうですが、ときに自分の趣味や関心についてバババッとしゃべってしまうのは、なるほどこういう所ってお互いアスペだよなあ、と思ってしまったのですが・・・(一応診断済み)。
自分の場合は割と聴覚に難があるみたいで、人の言ったことをよく取り違えて笑われたりしてます。小さい頃は「つんぼ!」ってクラスメートに言われたこともあって、最近まで、単純に耳が悪いんだなあって思ってました。
皮膚感覚はそれほど過敏ではないですが、(むしろ鈍い方かも)最近、クラスメートに腕触られて、思わず「熱い!」って言ったら不思議そうでした。いつもそう感じるわけでもないので、自分でも不思議でしたけど。
普段の生活でいうと、「気を使う」とか「物事を推し測る」のが苦手なので、今までのバイト先ではやる気が無いとか気が利かないと思われていたふしがあって、それこそ「いたたまれない」思いをしたことも。
そんな訳で、ニキさんの話や本を参考に、自分なりのマニュアルや方法を作ったり身に付けたいと思います。ではでは。

うちはまだニキ・リンコさんの本は読んでいないので、
今度読もうと思いました。
講演会はとても楽しそうですね。
お話しを読んでいるだけで楽しさが伝わってきました。

それにしても、
自閉の子で話す子は標準語が多かったんですね。
今まで知らなかった・・・。

うちの息子は私が面白がって
関西弁バリバリで育てちゃっているので、
ほとんど「~やねん」と言ってたり、
イントネーションも完全に関西弁です。
それでいいのかとも思いつつ、
療育の先生やリハビリの先生にはうけているので
ま、いっかと。(この辺が関西人のノリやと思われるのかもしれんが・・)

いろんな人にも親しみも持ちやすそうなので、
うちの息子はこのまま関西弁ばりばりでやっていこうと思います。

めめさん こんにちは

ニキ・リンコさんのお話、良かったようですね。

「身体感覚機能の障害が重い、脳の障害なんだから」ってところ、考えさせられます。
どんなふうに感じているのか・・・。

こんど、どんなお話だったのか教えてください。

では。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/8156/2106321

この記事へのトラックバック一覧です: ニキ・リンコさんの講演会:

« 自己評価 | トップページ | お笑いブーム »