帰ってきたちょび
さて、合宿最終日、子どもたちはお昼ごはんを島で食べてから、チャーター船で帰ることになっている。
母たちはこれ以上アブナい橋を渡るまい、と子どもに先回りして午前中には島から出ることにした。
せっかくだから島のおみやげでも…とのぞいた売店で、なんとおみやげ選びに必死なアスペご一行さまと遭遇!「ぎゃ~!」という叫び声とともに飛び出す母たち。
ドキドキしながらちょびとボラのマヤさんが先に帰ったのを確認して、私がキャップとサングラスで変装(?)して代表して買い出しに。「ちょびくんのお母さん」の顔を知っている子たちばかりなので、ここは無表情に声も出さず、目立たぬように…しずか~に島のり(めちゃウマい!)を大量お買い上げ。
とんだニアミスだったが、みんな遠目に自分の子どもたちがたくましく日焼けしているのを確認し、なんだかほんわかウレシイ気持ちで、帰りの船に乗りこんだ。
さて、河和港に到着し、お昼ごはんを済ませ、各自自分の荷物を車に詰め込んで何事もなかったかのように「今、ここに来たばかり」の顔で港の船着き場に集合。子どもたちのチャーター便を待つ。
船が着き、次々と降りてくる真っ黒に日焼けしたこどもたち。あちこちで自分の子どもの名前を呼ぶ声。ちょびもマヤさんと一緒に降りてきた。
ママを見つけて満面の笑みのちょび。もうこの笑顔だけで合宿が楽しかったのが手に取るようにわかる。
涙の母子再会…のハズが、ちょびの第一声は「ママ!アフロダンサーズ買ってくれる?」だった…。そうだね、合宿がんばったら買ってあげる約束だったね。でも、なにも第一声で言わなくても…そこが、ちょびなんだけどさ。
さて、帰ってきてからのちょびは、本当に落ち着いている。
キーキーかんしゃくや、ひーひー泣きが激減した。
5日間、自分のことは自分でするように、普段の生活よりかなり厳しい接し方だったと聞いたが、なぜむしろ落ち着いて帰ってきたのだろう?
同じ価値観、同じ時の流れ、同じ世界観を持つ仲間との自尊心を傷つけることのない生活。イルカと泳いだり、こどもだけでお使いに出たり、小さな「できた!」の積み重ね。めいっぱい体を使い、めいっぱい笑い、へとへとになってドロのように眠った毎日。
帰りに辻井先生が「ちょび、君は、ゆっくりしかできない子なんだから、あわてなくてもいいの。ゆっくりやれば、できるんだから」と握手してくれた。ちょびは「はい」と真剣に聞いていた。
ちょびはちょびのままでいい。自閉症でいいんだよ。ゆっくりやれば、できることも増えていく。だれもきみを否定しない。きみは、きみのままで、胸をはればいい。
ちょびはそれを合宿で学んできたのだと思う。
辻井先生は「きっと、すぐ元にもどるけどね~」と笑っていたけど、私はこの穏やかなちょびを忘れないでいようと思った。ちょびは、それができる子なんだ、ということを、母である私が忘れないでいなければいけないのだ。
| 固定リンク
「療育」カテゴリの記事
- 特殊学級もしくは特別支援教室についてのなが~いつぶやき(2005.11.17)
- クリスマス会(2005.12.19)
- ちょび、風邪気味…(2006.01.23)
- こんなのあるよ♪(2006.05.02)
- ○と◎…そしてありえない×(2006.05.16)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/8156/11142186
この記事へのトラックバック一覧です: 帰ってきたちょび:
コメント
>ターナンさま
来年が楽しみになったでしょ?
子どもたちは親が思っているよりも、たくましい。
そう実感しました。
さて、ちょびは帰宅後3日目にしてすでに元にもどりつつあります(爆)
でも「あれ?そんな声出して~。辻井先生とお約束したんじゃなかったっけ?」と言うと「はいっ!」と最敬礼します。
便利です、ありがとうございます>辻井先生
投稿 めめ | 2006.07.31 18:32
今回の合宿のお話を日記で読んでいて、私まで「今日はちょびくんが帰ってくる日だよな~」と、気になっていました。
めめさんの報告を心待ちにしていたら・・・なんとめめさんまでが島に渡っていたとは!!!(笑)
しかし、実を言うと・・・・・1ケ月くらい前に、(正会員になるのなら)息子も来年は合宿に参加するらしい、と耳にした時は、「母無しで、子供だけ~?!ありえない~~~!のんびり子供の居ない時間なんて満喫できるわけがない!絶対近くのホテルをとらなくちゃ!!!」と真剣に思った私です。それを、めめさんが本当に実行されていて、なぜかものすご~く親近感を持っちゃいました(爆)でもママ友さんたちとすご~く楽しそうだったんですね♪豪華な夕食がうらやましいですぅ~(o≧▽≦o)
ちょびくんの成長ぶりは私まで嬉しくなってしまいました!!完結編での辻井先生のセリフにもちょこっと感動してしまいました~~(;_;)子供たちにとっては、大変な合宿だったけど、本当に実りの多いものだったんですね!!お天気にめぐまれて本当によかったですね!!!
最初は、小学一年生まで合宿~?!ありえない~!!!と思っていた私ですが、ちょこっとだけ来年が楽しみ(?)になってきました。
またちょびくんのお話がブログでいろいろ聞けるのを楽しみにしています☆
投稿 ターナン | 2006.07.29 21:28